けいぼーです。今回の電子書籍ご紹介は「貿易社長の教え〜売れる新商品開発44のコツ〜」です。

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まえがきから

何事にもコツがあります。

じつは新商品開発にもコツがあります。本書では、それらをまとめました。「売れる新商品開発のコツ」です。

今回の執筆にあたって、そのコツを探し始めると、実に多くのコツが存在していることに驚きました。

例えば、「市場をしっかりと意識する」「輸出国と輸入国の地の利をしっかりと活かす」というような当たり前のこともあれば、「輸入通関統計の活用」「中小企業向けの海外展開・事業再編資金の存在」など、コロンブスの卵のように知っていればできる、やればできる、そういったものもあります。まさにコツといえる情報です。

貿易に関わるビジネスパーソンの皆さまは、是非本書を活用し頭を柔軟にして売上アップ、事業拡大のための新商品を開発してください。

ざっとあらすじを言いますと、第1章では「新商品開発のヒント」を、第2章では「輸出新商品開発」、第3章では「輸入新商品開発」、第4章では「アイデアに詰まったら」、第5章では「新商品開発に関する先人たちの知恵」、です。

あらためて業務を見直しましょう。何事にもコツがあるのです。

旧市街

第1章から抜粋

第1章 新商品開発のヒント

001 新商品開発の楽しさを体験しよう

新商品開発は、新規顧客開拓と同様に企業存続のために欠かせないものです。ところが、成功する確率はそれほど高くありません。しかも、多くの顧客に認められ、継続的に売れるとなると、至難の業です。

でも、新商品開発に成功したときの喜びを味わったことがありますか。その瞬間自然にガッツポーズが出て、本当に嬉しいものです。通常の注文が決まった瞬間も嬉しいものですが、新商品が決まると、格別な成功体験のように感じます。

継続して新商品を開発しましょう。今はつらくても、このさきに喜びが待っていることをお約束いたします。

002 シナリオライターになろう

通常の注文をもらった時の喜びと、新商品をもらった時の喜びが違うように感じるのはなぜでしょうか。おそらく、通常の注文を受け取る時の努力と、新商品開発の努力が違うからでしょう。通常の注文では、発注しないと困るのは、売り込みをしている「私」ではなくてお客様の担当者ですし、コンピューターはクールに計算して注文書を作成してくれるし、突発的なトラブルに対応して発注するのは、お客様の担当者です。

ところが、新商品の販売になると、通常の営業とは全く違う活動をします。価格は適切か、流通は間違っていないか、広告はどうするか、と心配の種はつきません。こうすると、ああなって、ああなると、こうなる。と、推理小説の作家、あるいはシナリオライターのようになります。この思考過程が重要なのだと思います。新商品を売ることができたのは、頭を使った証拠、喜びはそのご褒美だと思います。

新商品を開発するためにはシナリオライターになりましょう。

003 人の和はあるか

過去に新商品開発が成功した時のことを思い出すと、「ああ、うまい具合に人材がいてくれたなあ」と思います。販売先の担当者は協力的で、適切な情報を流してくれましたし、仕入先の担当者はスピーディーに対応してくれました。そのおかげで、新商品が開発できたと思います。これは、まるで「孟子」の「天地人」の教えそのままだと思います。

「天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず」というあの孟子の言葉の通りです。何事かを達成しようとする時、天の時を得ていて、地の利がなければ成就できない。しかし、それらを得ていても、人の和がなければ成就できないという意味です。

人の和はありますか?

004 天は人に大仕事を任せるとき、必ず大苦境に陥らせる

それでは人の和があれば万全かというとそんなことはなくて、いくら人の和があってもタイミングが合わなければ新商品は決まりません。やはり「天の時」があると思います。

同じ孟子にこういう言葉があります。「天は人に大仕事を任せるとき、必ず大苦境に陥らせる」という言葉です。多くの成功者を見ると、倒産や病などの逆境や試練を乗り越えて自分の人生に邁進した人が少なくないと思います。

天はなぜ人を奈落の底に突き落とし、厳しい試練を与えるのか。それは天が大きな仕事を成し遂げる人物に育てあげようとしているからだ。この苦難は次の成功のためのステップであり、次の成長のチャンスなのだ。

天は今、大仕事を任せるために苦境を与えているのだ。

005 地の利と新商品

人と時を見てきましたが、それでは地の利と新商品の関係はどうなっているのでしょうか。筆者は長く台湾と関わってきましたが、台湾の企業は実に「地の利」を活用していると思います。台湾は、日本とアメリカと中国と東南アジアに囲まれた小島です。

新商品は、アメリカのアイデアと日本の技術によって開発され、中国と東南アジアで生産。それをアメリカ市場と全世界に輸出しています。これは、実に地の利を最大限に活用している証と思います。

いつも台風が通る島で、島内に大きな需要はなくても、地の利を生かして、世界に商品を供給できます。

006 自分の強みを知ろう

このように天の試練を経て、地の利を活用し、人の和があると、大きな仕事を成し遂げることができそうです。孟子の言葉には深い意味が込められています。もうひとつ、「彼を知り、己を知れば、百戦殆(あや)うからずや」という孫子の言葉も成功の秘訣として思い起こされます。

この言葉は、ほとんど現代のマーケティングに出てくる言葉ですね。企業は競争相手企業やその商品のメリット・デメリットを知り、強み・弱みを知り、同時に自社や自社の商品のメリット・デメリット、強み・弱みを知れば、怖いものはない、という意味です。

自分のマイナス面ばかりを見ないで、自分の強みを見ましょう。

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